MOON ST-175SにEMG SA Setを取り付けた。昨年の6月のことだけど、すこぶる調子よく鳴ってくれているので敬意を表して記事をアップします。
このギターは1985年にイシバシ楽器店で購入してフージョン音楽に使用していた。当時はコンポ系ストラトが全盛期で、音が気に入ったことがメインの理由だけど、ダークブラウン系木材にゴールドパーツという外見にも惑わされてしまった。梅雨になると湿気を含む木材だったのでちょっと厄介。表面にカビが生えることも。。。
スペックは、元々はBARTOLINI 3X-N というピックアップが装着されておりエフェクタの乗りもよく、歪ませても音の分離が良いのでとても重宝していた。しかし、出力が弱いことと万人受けする没個性に残念な思いを抱いていたことも事実。「いい人」なんです。
久しぶりに引っ張り出してメンテナンスをしていたときのこと。サウンドハウスを覗いていたら、EMG SA セットがとても安く出ていたので購入してしまった。ピックアップ部分はactive、トーンとボリュームの信号はpassive仕様、ポットもスイッチも電池スナップも配線材も、なんでもついている。
取り付け作業はとても簡単。パソコンを組み立てている感覚です。ハンダ付けが不要でシールド済みラインのコネクタを接続しながら組み立てていく。シグナルのhotとcold、アースが別れているなどしっかりとした配線設計。
スタンダードな2トーンコントロール仕様となっていて、一方、僕のはマスタートーンスタイル。だけど、すぐに接続がアレンジできるなど実に融通の利くコネクタ設計。ホントに美しいです。
感心したことに、セットアップのコツとか設計の背景などがすべて説明書に記述してあり、WEBサイトでオープンにしていること。ユーザーに主導権を渡しているコンセプトが大好きです。せっかくだからと関係ありそうな資料を読んでいてハッと驚いた点があった。
それはアース処理の考え方。トレモロスプリングブロックへのアース接続は厳禁ということと、キャビティにアルミや銅を貼るといったアース処置は施さないこと。この2点が強調されていた。ちゃんとよんでおいて良かった。
確かに、アンプやエフェクタのアース知識を応用すると、アースループによる不要な電磁波を防ぐために、アクティブサーキットにおいてはキャビティにアルミや銅を貼るといったアース処置は施さないのは正解だと思う。ハイ落ちも防げるとの情報もあるけど、実感はありません。もちろん、ピックアップ出力500mV以下という微弱な電流を扱うPassive回路はこの限りではなく、シールド処理はとても大切になると思う。
最後にセットアップのコツ。ピックアップはできる限り弦に近くセッティングする。これも常識とはちょっと異なるので要注意。
さて、見事、ノイズレスで、各弦のバランスも良いbell toneストラトの出来上がり。コーラスやコンプレッサのかかり具合が実に良い。ただし、ダーティトーンは要研究。未だに答えがでない。というのも、文句なく80年代の音になるけど、これでは没個性。変なループに入ってしまった。
コメント
ストラトをどうしても1V1Tにしたくてこの投稿を見つけ配線を組みました。元の1V2Tよりも確かにエフェクター映えが増してとても感謝してます。ありがとうございます。
矢野さん ご覧いただきありがとうございます。お役に立てて幸いです。