東京出張の機会が多くなりましたので、今後の業務進展を見越して、思い切って賃貸住宅を借りることにしました。家財道具の準備や生活インフラ、通信インフラがやっと整いましたが、生活のリズムはまだまだ落ち着かない状況です。
そんな中、昨日、急に郵便局員が訪れました。
『配達名簿を整理するからこれに記入して返送して欲しい』とのこと。情報の利用目的を伺うと「郵便物を正確にお届けするための資料」に使うそうです。
収集される情報は以下の通り。
・住所 ・表札の有無 ・郵便受箱の有無 ・差入口の有無
・飼犬の有無 ・世帯主氏名 ・屋号
・家族構成 ・同居人氏名
時間厳守の新聞配達員や宅配便業者もこんな情報など集めていなくても、正確に配達してくれます。
今の時代、とても危険なことをやっているような気がします。せっかくですからリスクポイントを考えてみました。
まず、”飼犬の有無”と”正確な郵便物配達業務”との関係
・情報収集の根拠が理解できません
・なぜ、犬なのでしょうか?
・ペット屋さんのマーケティング資料になります
つぎに、局員への情報管理に対する教育
・訪問してきた局員さんは身分を名乗りませんでした
・個人情報を扱っているという認識はまったくありません
(まじめな方で、情報を集めることに対する責任感は強く感じます)
・何かあると「配達に支障を来たす」の一点張りで、すぐに「上から言われた」と答える
最後に、これがもっとも重要ですが、情報管理をする組織のポリシーが不明確
・日本郵政公社として、全地域で不整合なく情報収集活動に取り組んでいるのか疑問
(地域局間で連携がとれており、実質的なローカルルールになっていないこと)
・日本郵政公社として情報管理の運用・管理・教育を徹底しているか不安が残る
・情報収集だけではなく、変更・廃棄などのルールと運用はできているのか不安
・アルバイト配達員を含め、情報を利用するすべての人たちに対して、教育を徹底できるのか心配
『転居届けなど、顧客が必要とするときのみ、顧客の意思で情報を提出する。郵便局は期限付きで扱えば良い。(期限を過ぎたら必ず廃棄する)』、『郵便物が到着できるように努めるのは、利用者側の責任としてとらえるべき。』と私は考えているのですが、みなさんはいかがでしょうか。
個人情報保護法の施行を機に、必要な情報を厳選して、できるかぎり(泣く泣く)資料を廃棄した民間の動きとは、あまりにも温度差が異なっていることに驚きました。
犬を飼い始めた方、内緒で同棲を始める方、DIYでオシャレな郵便受を作った方は、正確な郵便物の配達に協力するためにも、郵便局への変更届けをお忘れなく! なんて、ちょっとおかしいですよね。
ちなみに私は、局員さんの組織上の立場もありますので、情報を絞って提出しておこうと思っています。
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