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個人情報の銀行

 

個人情報保護は大きな関心が集まることであるが、一方で大きな矛盾も感じる。

昔は懸賞への応募である。誰もが喜んで、住所や電話番号、家族構成、趣味や嗜好をいともかんたんに、それも自ら進んで提供していた。今はポイントカードや電子マネーという形に変えて、ポイントや割引と交換に、さらに詳しい個人情報を自主的に提供している。

しかし、「漏れた」となると目くじらを立てる。漏れていなくても企業が思う存分に活用していることには目を向けない。

ちょっと考えるととても不思議である。自分の個人情報を安売りしていることを承知の上で、アクションを起こすべきだと思っている。

2020年4月に個人情報保護法案が改正される。同法案はもともとプライバシーの保護を目的としてパーソナルデータの扱いを規制するものであったが、2015年から段階的に、情報の適切な活用を促す方針へのシフトを始めている。2020年の改正では他国の例を参考に「消去の権利(利用停止権)」や「漏えい報告義務」「仮名化」などが導入される見通しだ。

 

他国では厳密に個人情報保護が法制化されている。例えばEU。

EUはデータ活用による産業育成を前提としながらも、パーソナルデータ保護の視点が強いルール作りを進めている。例えばパーソナルデータの活用に関してはGDPRによって厳密な管理を求め、違反した企業には厳しい罰則を科す。

 

さて、日本はどうであろうか? 「制限の範囲内で社会的に活用する」という意識はなかなか浸透しないのではないか。同調圧力が強く、マスコミの記事に右往左往してl”個”をあまり重要視しない、つまり「ルールを守ることが目的」というメンタリティでは、本来の意味での個人情報は保護・活用されないかもれしれない。

 

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