プロジェクトをマネージメントするということとはどういうことか?
マネージメントを管理ということがあります。マネージャを管理者とも言います。ここで管理という言葉が一人歩きすると、本来のマネジメントの意味が消え去ってしまうように感じています。
管理には「起きてしまったことを、論理的に対処する。現状を監視して将来起こるであろう不都合を防止する。」といった印象がつきまといます。これはマネージメントとはいえません。
マネージメントは将来を見据えていることについては共通していますが、決して現状を監視するだけではありません。計画と比較して現状を認識して、設定した目標との差(ギャップ)を計った後に、必要に応じて進め方を軌道修正すること、これがマネージメントだと理解しています。つまり、目標は自分が思い描く姿であり、あるべき姿であります。ギャップを認識して、それをマネージャが判断して対応を決めていく。判断のよりどころとなる基準は、明確・明快・公正であり、周りの人からも納得されているからこそ、有効なものとして受けいられます。
判断には苦痛や迷いはつきものです。しかし、自分の持ち物を最大限に活かし、周囲からの納得をえることで同時に信頼や勇気をもらいます。つまり、とてもダイナミックでやりがいのある役割です。自分が活躍することはそれ自体が次へのモチベーションにつながり、信頼と勇気を感じることでこの上もない幸せを感じます。何よりも自分自身が描いた計画したことを、仲間と一緒に推進することは、この上もない喜びを感じることにつながります。
”計画”が自分にとって意味あるものとして腹に落ちれば、”夢”として映ります。目的や価値の咀嚼と認識、納得感が重要です。これがなければ、重圧を感じる責務のみが残ります。
マネージメントはつまらないと感じている人は、自分が勝手にそのように思い込んでいる、あるいは、そのように追い込んでいるといって良いでしょう。
■完遂プロジェクトのカギはコーチング?[日経情報ストラテジー ]
「産業界で人材育成というと,知識の習得が主眼になりがちですが,知識というものはちょっと勉強すれば得られるものです。難しいのは人間の『心』を育てること」。伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長の言葉です。
1998年に伊藤忠の社長に就任した丹羽氏は,就任早々約4000億円という巨額の特別損失処理に直面しますが,6年の在任中に経営再建を果たしました。再建の中核を担う部長全員と面談を行うに当たって,丹羽氏が見極めようとしたのが,彼らの「心」だったといいます。
「ひるまない心,困難に立ち向かう心を持っているか。本当に困ったときに,身を投げ出して会社のために働こうという気力があるのか」。業務の知識やスキルの多寡では計れない心の強さが,企業の存続を賭けた修羅場においては何よりも必要だったのです。
■“火消し”はつらいよ[日経SYSTEMS]
「客先で,あるプロジェクトの“火消し”に入ったときは,精神的にも肉体的にも非常に辛かった。顧客との折衝の場面が,夢にまで出てくることもあり,休んだ気がしなかった」。ウルシステムズの平光利浩氏(シニアコンサルタント)は,ある危機プロジェクトにプロジェクト・マネージャとして参画したときのことをこう振り返る。
平光氏が入ったプロジェクトは,システム開発の作業が予定通りのスケジュールで進まないうえに,開発コストが当初予算をオーバーしていた。そのうえプロジェクトで取り組むべき開発の範囲もあいまい。まさに“火を噴いている状態”だった。「ユーザー企業との関係が悪化し,その担当者に陳謝しながらプロジェクトを進めていかなければならなかった」と平光氏は振り返る。
■スキルアップのきっかけは読書から[@IT]
読書の秋。読書は手軽に知識を蓄えることが可能な手段だ。ITエンジニアにとって繁忙期となりそうな年末、3月決算期の前に、少し余裕を持って読書にいそしむことをお勧めしよう。
今回紹介するのは4冊。それぞれ異なる分野の本だが、多くのITエンジニアの知識を広げるきっかけになるだろう。
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