Wikipediaによれば、
リーダーシップの概念は非常にさまざまな議論があるが、一般的には一人の人間がその他の人間から服従、信頼、尊敬、忠誠、協力を得られるような方法で人間の思考、計画、行動を指揮でき、かつそのような特権を持てるようになる技術及び才能を指すと考えられている。それは意思決定を行う指揮、労力や資源を配分・管理する統制、心的作用による統御の三機能から構成されると考えられている。
また、大辞林 第二版によれば
(1)指導者・統率者としての地位・任務。
(2)指導者としての能力・資質。統率力。指導力。
幼い頃は、父親、兄姉、ガキ大将、近くのお兄ちゃん、興味深いことを教えてくれるオジサン、虫取り名人などなど、様々次元の人たちがリーダーシップを発揮していた。なんのことはないふつうの人だった。でも、何か秀でているものがある、あるいは、親しみやすい。その上、一緒にいるとなんだか心強い。
では、ビジネスの場ではどうか? 先人、第一人者、なんでもやってのけてしまう人、苦難にも打ち勝つ、不可能と言わない人、穏やかだけどいざというときに力を発揮する人、ハイレベル技術者、タフネゴシエーター、もの知り。自分では到底かなわない存在だったり、あるいは、従ったほうが無難な存在だったり。
リーダーシップの源泉は何か、という研究はされてきている。その昔は、カリスマ性といった個人の資質や能力によるもの、つまりリーダーシップ特性論が優勢であった。戦争に勝つためにアメリカで研究が盛んになり、多数のリーダーを育成・輩出することを目的として急激に進歩してきた。
しかし、今ではちょっと違うことにも目が向けられている。ごく普通の人でもリーダーシップの発揮を求められているということ。企業の都合もあり、ある段階に達するとリーダーを拝命され部下や後輩、関係会社の人をまとめていかなければならない。そうなると、カリスマ性に代表されるようなリーダーシップ特性論に頼っていては、正直キツイ。それにこれをベースに組織論を突き詰めていくと矛盾を抱えてしまう。
このような人たちに対してわかりやすいリーダーシップとは、企業目的や業績達成に向けて、関係する人々を一定の方向に動かしていく対人影響力と考えてみてはどうか。 つまり、対人影響力がリーダーシップであるということ。
だから、リーダーシップの開発をすることができるのである。自己啓発をすることでリーダーシップを向上させることができるのだが、どうすれば向上するのであろうか?
そのためにやるべきことは2つある。
まず、影響力の源泉となるレパートリーを知ることである。人にやってもいいと思ってもらうこと、モチベーションを高めるための原動力とは何かを知ることです。権限なのか、それとのインセンティブなのか、卓越した技術力への畏敬なのか、自分との信頼関係なのか。何がその人を動かしているのかをしること。自分の強みと弱みを知ることにも繋がる。
つぎに、人それぞれにどのような影響を与えているのかを知ることである。自分が思っていた自分(自己認知)と他者から見える自分(他者認知)は大きく異なる。実は自分のことを一番知らないのが、自分自身であったりする。だから、自分の言動、表情、行動、あるいは何もしないことが、周囲に対してどのように受け入れられているのかを掴むこと。
この2つを愚直に、素直にやっていくことで、自己理解と他者理解が進み、本音でのコミュニケーションもとれるようになる。結果としてよいチームワークが築けることにもつながる。
しかし、つらく厳しい道のりであることは間違いない。だって、自分では違うと思い込んでいたのに他者からはそうじゃないんだよと言われる。そしてそれを自分なりに消化して受け入れていくことが必要になる。『そうじゃないんだ。』と自己防御姿勢に走ることになる。でもこれをコントロールしていくことが求められる。
ゆえに、リーダーは自己を統制する精神力が求められるのである。
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