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労働に関するパラダイムシフト

原野の中の道200605

ワークシェアリング、男女雇用の平等問題、育児休暇、残業代未払いなど、労働環境はあまり良い言葉を聞きません。もちろんメディアはセンセーショナルな話題を常に追求しますので、どうしてもインパクトの強い表現に目が行きがちです。しかし、無視はできない状況であることは事実です。
「ホワイトカラー・エグゼンプション」が現実のものとなってきました。管理職としてマネージメントしている人にとっては、残業代はもうとっくに支払われなくなっているでしょう。年俸制に移行している方もいらっしゃると思います。問題は、管理職予備軍にまで残業代未払いが浸透するということです。
そもそもなぜ、残業代を抑制しようとするのか? 残業そのものをなくすことを組織として真剣に考えているのでしょうか? この制度の意味するところは、時間を意識せずに自分の思うように腹炊きやすくすることが目的です。しかし、導入する側の企業(経営・人事サイド)の目論見が見え隠れするのがイヤなのです。人件費抑制のために誤って利用することは、誰にだってわかってしまいます。
人がやる気を出す火種はお金だけではありません。しかし、人のやる気をそぐのは、本来の目的を無視して、利己的に動こうとする経営層や上司、先輩の動きが見えたときがもっとも大きいのではないでしょうか。
制度は正しく、本来の目的を狙って、広い視野と長期的な視線で運用しなくてはなりません。自分が運用しているという当事者意識も大切です。
「残業代ゼロ労働」導入を要請 経団連会長、厚労相に[朝日新聞]

日本経団連の御手洗冨士夫会長と柳沢厚生労働相らが11日、東京都内のホテルで懇談し、労働法制見直しなどについて意見交換した。経団連側は、一定条件の会社員を労働時間規制から外し残業代を払う必要がなくなる「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入のほか、派遣労働者の期間制限や雇用申し込み義務の廃止などを要請した。

労働時間規制の緩和、年収要件など調整大詰め[日経新聞]

厚生労働省は8日、労働時間規制を一部撤廃するホワイトカラー・エグゼンプション(適用除外)の導入を柱とした報告書案を労働政策審議会の分科会に示した。厚労省は当初、対象者の年収要件を明記することを目指していたが、労使代表委員の意見の隔たりが大きいため、従来案通り「年収が相当程度高い者」との表現にとどめた。

1時間単位の有休新設・厚労省の雇用ルール改革最終案[日経新聞]

厚生労働省が8日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)労働条件分科会に提出する労働ルール改革の最終報告案が7日、明らかになった。5日分を上限に、有給休暇を1時間単位で取得できる制度を新設する。ホワイトカラーを対象にした時間に縛られない働き方(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入は労使の対立が根強いため、年収制限などの明記を見送り、年内の最終報告に向けて分科会で議論を進める。

残業代ゼロ労働制導入、年収水準は盛らず 厚労省最終案[朝日新聞]

厚生労働省は8日、来年の労働法制見直しについての最終報告案を、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に提出した。一定条件を満たした会社員が1日8時間の労働時間規制から外れ、残業代を払う必要がなくなる「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、導入を明示したものの、対象者の年収の基準は示さなかった。労働組合は導入に強く反対しており、法制化に向け労使の攻防の激化が予想される。

解雇の金銭解決、法制化見送りへ 労働法制の最終報告案[朝日新聞]

厚生労働省が来年の通常国会に提出する労働法制改正の最終報告案が7日、明らかになった。裁判所が解雇は無効と判断しても、金銭を支払えば解雇できる「解雇の金銭解決」は、労使の合意が得られず、法制化を見送る。一定の年収以上の会社員を労働時間規制の対象から外すホワイトカラー・エグゼンプションについては、導入はするが、具体的な年収の金額は明示せず、今後の調整に委ねる。

外国人雇用の虚偽報告は罰金、労政審部会が最終報告案[日経新聞]

労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)雇用対策基本問題部会は8日、人口減少社会に対応した雇用対策について最終報告案をまとめた。外国人労働者の雇用については、報告義務の強化や虚偽報告に対する罰金制度の創設を提言。進学も就職もしないニートや定職を持たないフリーターの就労促進については、採用時の差別撤廃などを関連法に盛り込むよう求めた。

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