スポンサーリンク

リスクを取らないSIビジネスに未来はない!

リスクマネジメントを自分のこととしてとらえていくことはより一層重要なことになってきています。メーカーやSIer各社がメディアを通じて声高に発言していますが、真意はどこにあるのでしょう? 現場として「何をいまさら。当たり前のことをやっと本部サイドで動いてくれただけじゃないか!?」と感じているかもしれません。
もっともです。PMにしてみれば、権限、とくに決裁権限についてはほとんどないに等しいし、リスク予算が手元にあるPMはとても恵まれています。また、PM自身がマネジメントマインドを持つことができず、プロジェクトは誰か声の大きい人の言いなりで、流されていくケースが多い。なんのためにマネジャとしてここにいるのかを正しく理解して、誰のために自分は動いているのか、はっきりと意識しているかどうか疑問が残ります。PM自身の幸せすら考えられなくなっている。この状況がリスクそのものです。
さて、PMBOKではリスクマネジメントを次のように考えています。
 ・リスクマネジメント計画の立案
 ・リスク識別
 ・定性的リスク識別
 ・定量的リスク識別
 ・リスク対応計画
 ・リスクの監視・コントロール
ついつい、なんとなくリスク識別をして、リスク対応計画を一生懸命立てて、疑問を残したままリスク監視・コントロールに入ることをしがちです。本当に大切なのか、一番最初のリスクマネジメント計画の立案ではないでしょうか。
PMは現場のことを理解できなトップや上位組織に対して、突き上げるようにしながら、リスクマネジメントを主体的に進めていく役割が、いわば義務と言えるのでないでしょうか。これだけ動きが速い時代で、過去の経験がほとんど役立たないのが現実。トップだって何か言いたくても、ほとんどを現場にまかせざるを得ないのは当然のこと。
このことを正しく理解するPMが状況を救うのでしょう。火消しは良いチャンスです。ただ火を消すだけではなく、今後の方針や指針、経営理念にまで踏み込んでいく、いわばチャンスともいえるのではないでしょうか。
リスクを取らないSIビジネスに未来はない![日経ソリューションビジネス]

こうした状況に,危機感を覚えるITベンダーやITサービス会社の経営トップは多い。富士通の黒川社長のように「リスクを取る」と明言する経営トップも増えてきた。いくらでも仕事がある今はよいが,安全策ばかりでは将来が危ういからだ。
 IT業界を潤す現在の“金融特需”も長くても2008年度までで,その後には深い谷が予想されている。いくらSIが儲からないビジネスになったとはいえ,SIはアウトソーシングなど様々なITサービスの起点。リスクを取れるようになった今こそ,将来の種となる新しい領域にチャレンジする必要があるのだ。
 ただ,そうした経営トップの思いだけでは,現場の営業やSEは動けない。火を噴いた赤字プロジェクトの後始末や,その責任の所在の明確化によって,現場はこれまでかなり辛い思いをした。「リスクを取れと言われてもなぁ」というのが実感だろう。さらに,PMOなどによるリスク管理の現場への徹底により,元気のよい営業でも身動きが取れないケースも増えている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました