キャリアを考える際、「自身の市場価値を明確にして、客観的評価を把握することが大切だ。」ということを言われます。
市場価値とは何でしょう? ITの場合には、保有能力は極めて大きな意味を持ちます。たとえば、複数の言語を使いこなせる、複数のOSやPPに応じた設計・構築ができる、パフォーマンスチューニングができる、ある業務について熟知している、などです。
また、経験も大きな市場価値になります。たとえば、あることをやりきった、ある程度の規模の開発に参画した、サブリーダー/プロジェクトリーダーとして仕切った、プロジェクトマネージャとして運営した、などです。
特定の業界に明るいことも大きな市場価値になるでしょう。金融業界のIT開発技術者が不足していますので、こちら方面ではしばらく重宝されることでしょう。
さて、ではどうやって市場価値を測定するのでしょう? 一番、簡単なのは資格でしょう。特定技術についての評価であればベンダー試験、情報処理業界に関する基礎スキルであれば情報処理技術者試験、リーダー系であれば情報処理技術者試験のPMやPMPなど。どれも普通に受験できるものであり、現実世界に即した理論や知識、姿勢を問われて、付け刃や運だけでは合格できないものばかりです。
成果主義を導入した組織ではコンピテンシーなんていうのもあります。これも、技術者にとって大切な要素です。いくら保有能力(スキル)が高くても、それを効果的に発揮できなければ意味はありません。これは、自分でいくら評価して、それをアピールしたところで価値は向上しません。実際に行動して、周りから評価してもらうことです。本当に高いレベルで行動を起こしている人は、人々に話題が伝播します。東京で仕事をした人が、札幌でもうわさになっていることだって珍しいことではありません。このような話題は会社を越えます。つまり、行動は周囲が評価してくれて、そのうえ想像以上に広まったりします。
システム開発は人との関わりを通して成果を出していくものです。自分だけではできません。だからコミュニケーション能力を磨くことが大切です。隣の人とメールを通して会話しているようでは論外です。プロジェクトに参画しているサブリーダーであれば、メンバーの好きな食べ物くらいはすぐに言えるような関係でなければ、難しい問題だって分かり合えるわけはありません。
人間が仕事をしているのです。人間は理論だけでは割り切れない存在です。だから面白いのです。コミュニケーションとはこういうものをいかに大切にし、その大切さを感じられるかどうかにかかってきます。
今、本当に求められている市場価値はコミュニケーション力であり、人間力であったりします。
■「給料格差」って経済学で説明できるの?[Tech総研]
今回は、『仕事のなかの曖昧な不安』『ニート フリーターでもなく失業者でもなく』などの著書をもち、最近では「希望学プロジェクト」を行っている東京大学社会科学研究所の玄田有史助教授に、「経済学の成果」「格差」「明日」ということなどを聞いてみました。
■最低賃金、地域の基準見直しを・労政審部会制度改正試案[NIKKEI NET]
最低賃金制度の見直しを進める労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の最低賃金部会が6日開かれ、学識経験者などの公益委員側が制度改正への議論のたたき台となる試案を示した。試案では都道府県別に決まっている地域別最低賃金について生活保護の受給水準とのバランスを考慮することを挙げたほか、今の産業別最低賃金を廃止して新たに「職種別設定賃金」を設けることなどを盛り込んだ。
■日本の所得格差、国際比較では中位・総務省[NIKKEI NET]
総務省は2日、所得格差を示す代表的な指標である「ジニ係数」を経済協力開発機構(OECD)加盟国で比べると、日本は中位に位置するという調査をまとめた。日本の係数は緩やかに上昇しているものの、国際比較では必ずしも格差の度合いが大きいといえないとの見解を示した形だ。
経済産業省は情報処理技術者の国家試験制度を6年ぶりに見直す。現在は合格か不合格かを判定するだけだが、これをソフト開発など分野ごとに技能レベルを判定するようにし、資格を習熟度別に細分化する。個人の能力を反映する給与体系の整備などを企業に促し、技術者の働く意欲を高める狙い。IT(情報技術)分野の人材不足が深刻になるなか、国内の人材を質と量の両面で底上げする狙いだ。
■市場価値をマッハ診断![Tech総研]
10月はIT系エンジニアの人気が再燃、先月のモノづくり系エンジニアからトップ10が一気に塗り変わった。Webプログラマ、アプリ設計と分野も多様で、今年に入ってからのIT人材不足がいまだ継続していることをうかがわせる。11月、12月、年末にかけてさらに盛り上がるか?平均年収471万円/平均年齢28歳…あなたはいかが?
コメント
ただ、大半の人は、「自分は人と喋るのが
苦手だから、警備とか工場の仕事を・・。」
と思っているのでは・・・?
警備にしても、分野によっては、
コミュニケーションが必要になって
来る場合もある訳で・・・・・。
草野球ニュース さん
はじめまして。
多くの場合、「自分は人と喋るのが苦手だ」と思い込んでしまって可能性を狭めているような気がしてなりません。
相手の伝えたい意味(論理的なコンテンツ)と気持ち(感情)を把握して、こちらからも返すことをコミュニケーションとおけば、「人として普通の行為だ」くらいにとらえて、もっと自由になれると良いですよね。
コミュニケーションは双方の行為であり、相手に対して一方的に苦手意識を覚えさせるようなやりとりは、本来コミュニケーションとはいえず、そもそも、そう感じさせる側にこそコミュニケーション力の欠如があるとも言えなくもない。