スポンサーリンク

グローバル化時代のIT基盤

x86サーバは値段が安く、基盤ソフトにオープンソースが多いため、導入しやすいことからシェアはどんどん増えていった。ITであるがゆえに、決して運用は簡単ではないのだが、「とりあえず動かせればOK」「ダウンしてもリペアまでの時間は待てる」などの、ミッションクリティカルのレベルが低い業務にとっては、IT化の敷居は低くなった。
導入しやすいということは、導入を取りやめがしやすいことにもつながることが多い。最近は、x86サーバの市場動向を見ると、大幅な出荷台数減が見られる。その中でも、ちょっとした変化が出おきており、シェアが変わってきている。トップはNEC、2位はDELLと変わらないものの、富士通がシェアを回復しつつある。今後は、SunやOracleとの提携もありどのような戦略をとっていくのかは要注目である。
ちょっとだけ心配なことがある。それはサーバやデータセンターという”点”の部分が強化され続ける一方、あまり目が向けられていないネットワークという”線”の部分は持つのであろうか? ということ。SaaSが導入されれば、メインフレームの思想である”中央(点)への集中”が加速する。ネットワークは本当に耐え切れるのであろうか?
2000年頃、『日本のネットワークはバックボーンがオーバーフローをして動かなくなる』という予測があり、先進機関が旗振りをしながら、国を挙げて対策を行った。利権も重なったこともあり順調に進み、事なきを得た。光ファイバー化である。
今は、海外とのトラフィックがどんどん増えている。物品調達はグローバル化が進んで、今度は海外とのネットワークがネックとなるかもしれない。Googleは自社の企業理念を実現すべく、回線業者になったのか? と言われるくらいに回線を買いまくった。安定した環境を提供するためである。島国日本にとって、ネットワークはまさに命綱。どのように敷設して、どことつなぐのか、真剣に考えなくてはならない。
トータルで日本のICT戦略をデザインする人材が必要になっている。
ガートナー、2009年第2四半期の国内x86サーバ市場動向を発表
 [ガートナー ジャパン株式会社]

出荷台数では、NECが15.5%減となりましたが、シェアでは26.7%で前年同期と変わらずトップを維持しています。2位はHPとなり、27.0%減と大幅な出荷数の落ち込みを示しましたが、22.7%のシェアを獲得しています。3位の富士通は、前年同期の4位から浮上し、Dellのシェアを奪う形で、シェアを2.5ポイント伸張し15.3%となりました。4位はDell、5位はIBMでした。

総務省が2009年5月のインターネット・トラフィック総量の推計値を発表、初めて1テラを超える
 [日経NETWORK]

今回発表した5月時点のトラフィックは、推計で1.23Tビット/秒。2008年11月時点の同988.4Gビット/秒から増加し、初めて1Tビット/秒を超えた。この1年で増加ペースが速まっており、2008年5月時点の同879.6Gビット/秒の約1.4倍になっている。同省のデータ通信課によると、この伸びは想定の範囲内で、動画の画質向上などが影響しているのではないかという。

コメント

タイトルとURLをコピーしました