今や組込ソフトなしに社会生活が成立しないくらいまでに、その技術は浸透している。数年前に発表されたトヨタのレクサスは、銀行の第三次オンラインと同じステップ数からなるソフトウェアの塊であったことは記憶に新しい。
疑問に感じることが2つある。
まず、そのような膨大なソフトウェアシステムを構築するのに、銀行オンラインとは比べ物にならなくくらい少ない人数で開発をしているということ。下請けに出しているので、正確な数値は押さえにくいが、一桁くらいの違いでおさまるであろうか。
その次に、OSなどの標準化を進めながらの開発であり、次に活かすためのインフラを作りながらであったにもかかわらず、なぜ、業界として水平の動きがとれないのか。
組込の世界ではオープン化が難しいのか? ここに切り込むことが、この業界の未来を明るくすることにつながる。またしても海外からの標準化が押し寄せてきてしまうのか。
日本の先進性をいかすこと/広めることを、現場プロジェクトマネージャーは考えていくべき時期にあるのではなかろうか。これは楽しく、醍醐味のある仕事だと思う。
■組込みソフトウェア産業活性化プラン~受託型からプロダクト型の産業へ[経済産業省] ※PDFファイルへのリンクです
組込みソフトウェア産業が今後発展していくための姿として、これまでに培った開発力・技術力・品質管理力を活かして、世界で最も優れた組込みソフトウェア・ツールのモジュール化、プロダクト化を進め、国内のみならずグローバルにも展開することが重要である。
現下の経済情勢を見据えた短期的な取組とともに、将来のあるべき姿を踏まえた中長期的視点も含めて検討を行った。
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