日本版SOX法の実態がだんだんと明らかになってきました。ご存知の通り、この法案は2008年4月以降に始まる会計年度からスタート(適用)されます。まだ先のことだと考えていると、取り返しがつかなくなるようなインパクトの大きな法案です。
さて、法の枠組だけが提示されて、具体的な中身については先送りになっていました。やっと実務に適用する際の指針が公開されたようです。今後に備えて、まずは、じっくりと吟味しておきましょう。
■企業会計審議会内部統制部会の公開草案の公表について[金融庁]
企業会計審議会内部統制部会(部会長 八田進二 青山学院大学教授)では、昨年12月に公表した財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案を実務に適用するとした場合のより詳細な実務上の指針(実施基準)の作成を検討してきました。今般、当部会の下に置かれた作業部会(座長 橋本尚 青山学院大学教授)が作成した実施基準案を基に審議を行い、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(公開草案)」を取りまとめ公表し、広く意見を求めることといたしました。
本公開草案についてご意見がありましたら、平成18年12月20日(水)17:00(必着)までに氏名又は名称、住所、所属及び理由を付記の上、郵便、FAX、インターネットにより下記にお寄せください。ただし、電話によるご意見はご遠慮願います。
なお、頂戴したご意見につきましては、氏名又は名称も含めて公表させていただく場合があるほか、個別には回答を致しませんことを、予めご了承ください。
■明らかになった「実施基準案」の中身(前編)[ITpro]
財務報告の適正性を確保するために内部統制に取り組む企業や,その監査を行う個人・組織が参考にすべき実務的なガイドライン「実施基準」。金融庁の「企業会計審議会 第14回内部統制部会」は,この実施基準の草案(以下,実施基準案)について11月6日に議論し,その内容を同8日に公開した。
■明らかになったJ-SOX「実施基準案」の中身(後編)[ITpro]
実施基準案を構成する(1)「内部統制の基本的枠組み」,(2)「財務報告に係る内部統制の評価及び報告」,(3)「 財務報告に係る内部統制の監査」という3つの文書のうち,金融庁の「企業会計審議会 第14回内部統制部会」が11月6日に議論し,ほぼ内容が固まったのは(1)と(2)。前編では(1)の基本的枠組みを紹介したが,それを踏まえて今回の後編では,(2)「財務報告に係る内部統制の評価及び報告」(オリジナルの文書は33ページ)の概要とエッセンスを紹介する((3)は11月20日の第15回内部統制部会で議論される)。
■日本版SOX法「実施基準」の草案は今月公開の公算大,青学・八田氏が言及[日経コンピュータ]
「実施基準の草案は今月、日の目を見るだろう」。金融庁企業会計審議会内部統制部会の部会長を務める、青山学院大学大学院の八田進二教授は11月1日、東京・品川で開催されている東芝ソリューションフェア2006の基調講演で、「ここでの発言はすべて、部会長としてではなく個人の考え」と前置きしたうえで、通称「日本版SOX法」の実務指針(ガイドライン)である実施基準に関して、こう言及した。
■「IT監査は恐るるに足らず」とベリングポイント,内部統制の実施基準案で[日経ソリューションビジネス]
「IT統制に対する監査は、現在の財務諸表監査で行われているレベルと変わらない。理屈の上では、現状の延長で対応できるはず」。ベリングポイントは「日本版SOX法」の実施基準案(関連記事)に関する記者説明会を開き、このように指摘した。
金融庁の内部統制部会が11月21日に公表した実施基準案で、関心を呼んだポイントの1つがIT統制への取り組み方だ。経営者が評価すべきことや監査されるポイントを具体的に示した点を評価する声の一方で、ソリューションプロバイダや企業のシステム担当者には懸念も生まれていた。例えば、ITアプリケーション統制に関しては「監査人がシステム設計書などを閲覧することで、会社が意図した会計システムが作成されていることを確認する」とある。これを受けて「監査のために、既存システムに関する文書を新たに作成する」といった手間がどの程度増えるのか、不安視する声が出ていた。
■「J-SOX実施基準案は正式版でも大きくは変わらない」,ベリング山本氏が見解[日経コンピュータ]
「実施基準の公開草案(以下、実施基準案)の内容は、パブリック・コメントを反映させた正式版になっても、大きくは変わらないだろう」。ベリングポイントが11月24日に開催した「日本版SOX法実施基準(公開草案)に関するプレスセミナー」で、同社の山本浩二ディレクターは、こうした見解を示した。
実施基準案(正式名称は、「財務報告にかかる内部統制の評価および監査に関する実施基準(公開草案)」)は、金融商品取引法が求める、内部統制の整備・評価・監査に関する実務上の指針(ガイドライン)。金融庁が11月21日に公表した。今年12月20日まで公開草案に対するパブリック・コメントを受け付け、それを反映させた上で正式な実施基準を公開する予定である。
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