私は”ゆとり教育”なるものが大嫌いです。目先の物理的な時間の確保や短絡的な苦痛の排除を”ゆとり”と勘違いしているとしか思えないからです。
幼少の頃、広いレンゲ畑で大の字になり、春の青空をながめながら、意味の無いゆったりとした時間を過ごしたことがあります。今でも鮮明に記憶していますし、あの心地よさは体と心で覚えています。こういう時間は”ゆとり教育”ではどのように考えているのでしょう?
また、わけもわからずに我武者羅に勉強したこともあります。一部はテスト対策でもありましたが、基礎力をつけるためにも、勉強の時間を重ねました。強制的にやらされたことも否定はできませんが、この結果から見えてくることも多々ありました。後々の”ゆとり”にもつながりました。
自分の基礎力をつけることはとても大切なことです。これなくして成長はありません。しかし、時には寸暇を惜しみ力を尽くさねばならないことも事実です。わかりやすい(内容の薄い)教科書からは何も得られません。難しくとも一生懸命読み解き、そこから自分なりの道筋を見つけ出すこと。これが勉強なのでしょう。このことは社会人になっても自己啓発と形を変えて役立っています。
最近、選択ができない若者が増えていると言います。ひょっとしたら若手管理職にも侵食している傾向かもしれません。選択をするときには厳しい、責任ある判断を求められます。自分に自信がなければ判断はできませんし、そのためには、自分を信頼することができなければなりません。
当然のことながら人に対して時には優しく、時にはも厳しく接することにもなります。周りの人に影響を与える決断をするには、受け入れてくれる他者を信じて、それ以上に決断をする自分を信じなければなりません。
自分の基礎をどこに置くか、信頼ポイントをどこにおくか? これを探しだすこと、またこの姿勢を身につけることが教育の役割ではないでしょうか。
■大学生が考える専門領域に重要な能力・態度[ベネッセ]
全国の4年制大学に通う大学生を対象に実施した「進路選択に関する振返り調査」(経済産業省委託調査、2005年)によると、
大学生が専門領域に重要な能力・態度として「とても重要」と考える割合が高いのは、
「自分の考えをわかりやすく説明すること」(72.1%)
「わからないことを納得できるまで追究すること」(67.8%)
「筋道立てて論理的に考えること」(66.8%)
となっています。
■小・中学生の「一人でできない」生活習慣[ベネッセ]
日ごろの生活習慣で「一人ではできない」割合(小3~中3・全体)
1位 計画的に勉強すること・・・46.9%
2位 遊んだあとの片づけや部屋の整理整頓・・・37.8%
3位 家事の手伝い・・・31.2%
4位 決まった時間に起床・就寝すること・・・26.8%
5位 ていねいな言葉づかい・・・20.5%
■ビジネススタイル/現場から見た いまどきのオトナ、いまどきの子ども
情報教育という新しい格差の現実(1)
~玉虫色に輝く情報教育の陰で、なにがはじまっているのか[日経BP]
おそらく、誰もが「情報教育」という言葉は、耳にしたことがあるだろう。IT革命のことをイット革命と述べ注目を集めた森喜朗元総理が、2000年9月の国会所信表明演説で発表した「e-Japan構想」のなかで「IT教育の充実」をうたい、2003年度から高校に新設された「情報(科)」もそのひとつである。
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