9.11の影響はさまざまなところに出ているようです。
恥ずかしながら私は、当日から一次復旧のあたりまでしか考えは及んでいませんでした。あれから5年、後遺症に苦しむ人やあのテロが原因で発症する人、精神的な立ち直りもなかなかできない人が、たくさん苦しんでいます。
国としてのバックアップが十分でないのは、どこの国でも同じですね。頼れるのは地域社会の、それも、ご近所さんだけなのかもしれません。
ビジネスにおいてもむずかしい問題が出ているようです。成功や成長のステータスであったビルが、一瞬にして危険の象徴に変わってしまった。WTCは攻撃の対象になるからビルには入居したくない、という気持ちはもっともなこと。
なぜ、狙われるのか? なぜ、ここまで強硬な手段に訴えるのか?
もちろん宗教的な衝突もあるでしょう。歴史も積み重なっています。このことは否めません。
しかし、果たしてそれだけなのでしょうか? 健全な判断がされていたのでしょうか?
自国のこと、政府のこと、自分のことばかりを考えて、あまりにも視野の狭い判断を重ねてきたように感じます。我々も人事ではありません。身近なこととして、ビジネスの現場でもやっていないでしょうか。
■米同時多発テロから5年、世界貿易センタービルの再開発に黄信号[日経ビジネス]
2008年にマンハッタンのビジネス街の中心ミッドタウンに完成するバンク・オブ・アメリカのビルの入居率は、オープン前の現段階で既に90%に達しています。バンカメのビルは1平方フィート当たりの家賃が125~150ドル。これに対して、7WTCの家賃は税制優遇措置もあって約50ドルとかなり割安です。にもかかわらず、入居者が思うように集まらないのが現実なのです。
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