自分の市場価値を正しく把握することは、決して容易なものではありません。
これを確かめるには、転職サイトに登録しておく方法が有効だと思っています。
たとえ転職をする気がなくても、スキルの棚卸をする意味で、転職サイトに自分の情報を登録しておくことをお勧めします。
このような効果があります。
■職務経歴を簡潔に、整然と、漏れなく記述する訓練になる
より戦略的な職務経歴書を作成するスキルは必須です
■記入しているうちに自分自身の目標が再確認できる
■今の自分が武器として保有しておくべき資格が把握できる
■自分が市場からどれだけ必要とされているかを客観的に理解できる
私が実際にリクナビネクストを使ってスカウトをかけていたときの経験を交えながら具体的に話を進めていきます。
リクナビに登録してスカウトを許可すると以下のようなレポートを見ることができます。
今月のスカウト状況
今月、企業に検索された回数
xx回
今月のオファー受信数
オープンオファー xx通
プライベートオファー xx通
合計 xx通
先月のスカウトレポート
●全体でのあなたの注目度
xxxx位 / xxxxx人
●職種別でのあなたの注目度
xxx位 / xxxxx人
ここで、企業側の姿勢を考えてみてください。
たくさんの転職希望者が登録されていますので、採用担当者は検索段階で思い切った絞込みを行います。無駄を省くため、容赦なく足切を行います。
もっとも重要視するのは職務経歴です。
”経歴職務チェック”と”職務経歴”の入力状況がキーポイントになります。
条件検索とキーワードで検索をかけますので、正しく申告することも大切ですが、検索されやすくするコツもあります。
次に重要なのが”勤務地”と”希望年収”です。
残念ながらビッグマーケットである首都圏が断然有利になります。
”希望年収”はおおよその目安ので多少高めに設定して検索しますが、高すぎるとカットされます。
転職希望者は、これを逆に利用すれば、高額年収を払える企業を選別することができます。
オファーをかける前に、最終更新日と職務経歴の書き方を見ます。
長い間更新がかけられていない人は転職の意思が弱いので中味を見ずに外します。
その後、職務経歴の書き方を見て、社会常識や思考レベル、スキルレベルなどを判断します。
以上のような状況を理解したうえで、レポート数値の評価方法について考えてみます。
■企業に検索された回数
・現在、自分がどれだけ注目されているかがわかります。
・回数が低い人は魅力がないということになります。
・職務経歴の書き方を最適化することで、改善できることが多い。
■オファーの件数
・現在、自分がどれだけ市場から必要とされているかどうかがわかります。
・需要と供給のバランスですから、件数が低くても必ずしも悪いとはいえません
・ただし、リーダーやマネージャは常に必要な存在ですから、低い場合には大問題です
・職務経歴の書き方を最適化することで、改善できることが多い。
■全体での/職種別でのあなたの注目度
・上位5~10%以内に入っていない限り、有意な状況にあるとはいえません。
”オファーはたくさん来るけど、自分の目指しているものとは違う”という方もいらっしゃると思います。
これは、職務経歴書や自己PR、キャリアプランに自分の考えていることが正しく反映されていないことが原因です。もう一度きちんと整理して、腰をすえて書き直すことで改善できます。
転職サイトで効果を出すには、文章作成能力が大きく左右することも理解できます。
一方で、検索されるための純粋な技術が存在することも理解できると思います。
(私が勝手に)これをリクルート検索エンジン最適化(REO)と呼んでいます。
この件については、遠くないうちに改めて機会をみて、考えていきたいと思っています。
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